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淡海女子実務学校(たんかいじょしじつむがっこう) |滋賀人権スポット

交通機関 東近江市5箇荘滝田町266(近江鉄道五箇荘駅下車 徒歩10分)

淡海女子実務学校正門

淡海女子実務学校は創立当初46名の女子生徒を迎えて始まりました。大正13年(1924年)には93名が通学していたと当時の資料に記されています。昭和60年(1985年)に淡海書道文化専門学校となり共学になりましたが、現在も外観はもとより、木造校舎内も当時のままの面影を残しています。

「資材を投じて女学校を設立した『塚本さと』」

塚本さとは天保14年(1843年)に、今の東近江市五個荘川並町で近江商人・塚本定右衛門の五女として生まれました。寺子屋で「読み・書き・そろばん」を家庭で「裁縫・生け花・茶道」を学んださとは、商家の女性として一家を支える中で、当時の女性のおかれている立場を見て女子教育の大切さを痛感するようになります。 そんな彼女を動かした歌人、下田歌子との出会いでした。欧州に教育視察に出かけた歌子は、日本の女性も知識や技能、品性を向上させ、自活の道を開いていくべきだと訴えていたのです。 さとは74歳で夫を亡くした後、学校づくりに向けて活動をはじめ、77歳のとき、資材を投じて淡海女子実務学校を設立して校長となりました。そして地元を中心に県内から女子生徒を集め、女子教育に力を尽くし、教育者として温かいまなざしを次世代の女性に注ぎ続けました。

【周辺観光情報】 觀峯館、近江商人博物館、近江商人屋敷、寺町・鯉通り、金堂まちなみ保存交流館、など

(2013/06/03)