/*********************************************** * Style Sheet Switcher v1.1- © Dynamic Drive DHTML code library (www.dynamicdrive.com) * This notice MUST stay intact for legal use * Visit Dynamic Drive at http://www.dynamicdrive.com/ for this script and 100s more ***********************************************/
「ヤングケアラー」とは
「ヤングケアラー」は法令上の定義はありませんが、 2023年4月に発足したこども家庭庁において、「本来大人が担うと想定されている家事や家族の世話などを日常的に行っているこども・若者」と定義されています。また、研究者等の定義から18歳未満の子どもとされるのが一般的です。
(これに加えて、一般社団法人日本ケアラー連盟は、18歳からおおむね30歳代までのケアラーを「若者ケアラー」と定義しています。)
ヤングケアラーは次のようにさまざまな役割を担っています。
・障がいや病気のある家族に代わり、買い物・料理・掃除・洗濯などの家事をしている
・家族に代わり、幼いきょうだいの世話をしている
・障がいや病気のあるきょうだいの世話や見守りをしている
・目を離せない家族の見守りや声かけなどの気づかいをしている
・日本語が第一言語でない家族や障がいのある家族のために通訳をしている
・家計を支えるために労働をして、障がいや病気のある家族を助けている
・アルコール・薬物・ギャンブル問題を抱える家族に対応している
・がん・難病・精神疾患など慢性的な病気の家族の看病をしている
・障がいや病気のある家族の身の回りの世話をしている
・障がいや病気のある家族の入浴やトイレの介助をしている
ヤングケアラーは、本来なら享受できたはずの、勉強に励む時間、部活に打ち込む時間、将来に思いを巡らせる時間などの「こどもとしての時間」と引き換えに家事や家族の世話をしていることがあります。
2020年度に中学2年生・高校2年生を、 2021年度に小学6年生・大学3年生を、それぞれ対象にした厚生労働省の調査では、世話をしている家族が「いる」と回答したのは小学6年生で6・5%、中学2年生で5・7%、高校2年生で4・1%、大学3年生で6・2%でした。これは、回答した中学2年生の約17人に1人が世話をしている家族が「いる」と回答したことになります。
しかし、ヤングケアラーの社会的認知度が低いために周囲が気づくことができず、また支援策や支援につなぐための窓口が明確ではないことが現状とされています。そのため、周囲に相談ができずに学業に支障を来たし、進学や就職にも影響が出てしまうので、近年になり問題性が指摘されるようになりました。
有限責任監査法人トーマツは、ヤングケアラーを自治体や支援団体が効果的に支援するための取組や課題をまとめ、2024年4月に報告書を公開しました。その中で、ヤングケアラー支援における基本的な姿勢として、「ヤングケアラー支援は、かわいそうなこども・若者を助ける、ということではない。誰もがケアを担う可能性があり、ケアが必要な家族と一緒に暮らすことがある。そのため、こども・若者が、ケアのことも家族のことも悪者にせず、自分らしくいられる時間を大人と社 会が守ろうとする姿勢が重要である」と述べています。
また、こども家庭庁は、「ヤングケアラーが『自分は一人じゃない』、『誰かに頼ってもいいんだ』と思える、『こどもがこどもでいられる街』をみんなで作っていきませんか。それはきっと、すべての人が幸せに暮らせる社会をつくる一歩になるはずです。」と述べています。
(2025/03/17)