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「フードバンク(Food bank)」とは |ご存じ?Q&A

??? フードバンクとは、規格外品や包装の不備(キズや印字ミス)などで品質に問題がないにもかかわらず、市場に流通させることができない食品や食材をNGO・NPOなどが企業などから集めて、福祉施設・団体などに提供する活動です。結果として、まだ食べられる食品や食材が捨てられるのを少しでも減らす取り組みともいえます。
 フードバンクは米国で生まれ、すでに40年以上の歴史があります。その後、欧州にも拡がり、わが国においては2000年前後からその動きが起こりました。2007年以降、複数のメディアで紹介されたことをきっかけに全国的に認知されるようになりました。ここ数年の間にフードバンクの活動団体が各地域で立ちあがり、取り扱う食品や食材も年々種類が増えています。
 わが国の食品廃棄物は、年間1、900万トン、そのうち食べられるのに捨てられてしまう食品や食材(食品ロス)は、500~900万トンあると推計されています。これは、食用に向けられる資源の5~10%程度を占めるとされています。(農林水産省2005年度
統計調査)
 農林水産省は、食品ロス削減に向けた取り組みの一つとして、2009年度にフードバンク活動実態調査を行いました。その結果にもとづいて、国内の活動実態と今後の活動活性化に向けての課題などを整理した報告書を作成し、省庁ホームページに公開しています。
 企業もフードバンクに協力することにより、社会福祉や食品ロスの削減に貢献できるなど、CSRの取り組みともなります。「もったいない」という世論の後押しを受けて、今後ますます注目される活動になると思われます。

(2013/05/20)