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千本釈迦堂のおかめ像:大報恩寺(だいほうおんじ) |京都人権スポット

「交通機関」 京都市バス「上七軒」下車北へ徒歩約2分

千本釈迦堂のおかめ像

大報恩寺(だいほうおんじ)は、京都市上京区にある真言宗智山派の寺院。
山号は瑞応山(ずいおうざん)。千本釈迦堂と通称されています。
本堂の建立に関して大工の妻の「おかめ」に関する伝説が伝えられています。

この「おかめ物語」は、本堂を造営する際、大工の棟梁であった高次が代りのない柱の寸法を切り誤ってしまい困っていました。それを見た妻のおかめが斗組(注1)を用いたらどうかとひと言アドバイスし、その結果無事に竣工させることができました。しかしおかめは女の提案で大任を果たしたことが知れてはと上棟式を待たずに自害してしまいます。

高次は妻の冥福を祈り宝篋印塔(ほうきょいんとう)(おかめ塚)を建て、おかめの名にちなんだ福面を付けた扇御幣を飾ったとされています。その後、大工の信仰を得るようになり今日でも上棟式にはお多福の面を着けた御幣が飾られています。

度重なる戦乱にも残った本堂とも結びつき厄除、招福のおかめ信仰につながっています。

 

(注1)斗組とは、斗と肘木などで、構成された軒の出などを受ける木組みをいう。
言い換えると神社仏閣建築物の軒を支える枡組(斗組)のことをいう。

(2013/10/07)