案内板

海外移住と文化の交流センター |人権施設情報

ホームページ http://www.kobe-center.jp/access.html
郵便番号 〒650-0003
住   所 兵庫県神戸市中央区山本通3丁目19番8号
電話番号 078-272-2362
開館時間 午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日 毎週月曜日(祝日の場合は翌日が休館)

年末年始(12月29日~1月3日)
入館料 無料
交通機関 JR神戸線「元町」駅から徒歩約15分

神戸市営地下鉄西神・山手線「県庁前」駅から徒歩約10分

神戸市バス7系統「山本通4丁目」停留所から徒歩約2分

本施設は日本における海外移住の基地として1928(昭和3)年に開設された国立移民収容所として誕生しました。この収容所には全国から移住者が集まり、1週間から10日間過ごし出国手続きや健康診断のほか、移住地の言語、宗教、地理、風俗、農業事情などの必要な知識を身に付けました。その後、神戸港から乗船しブラジルをはじめとする南米に旅立ちました。

玄関前の石碑

一般財団法人日伯協会の説明によると、日本とブラジルの国交は1895(明治28)年に始まりブラジルへの移民は1908(明治41)年4月に「笠戸丸」が165家族781人を乗せて神戸港を出港したことに始まっています。サンパウロのサントス港までは、神戸から香港~インド洋~南アフリカ~大西洋を経由する西廻りで52日間の日数を要しています。ブラジルへの移住は、コーヒー農園で3年から5年間働くことが条件となっていましたが、「笠戸丸」での移民はその年のコーヒー収穫期に間に合わず収入がなかったことや、食事、言語の違いはもとより半奴隷扱いの労働などにより1年半後の定住率は低い状況にありました。しかし、その後は、日本人の勤勉さや忍耐力などにより今日のブラジルが農産物輸出大国となる礎を築きました。

この建物は、その後、「神戸移住供用所」「神戸移住斡旋所」「神戸移住センター」と改称されていきますが、その間神戸から19万人がブラジルへ移住したとみられています。1971(昭和46)年に移民船による神戸からのブラジル移民が終了し、この施設は閉鎖されました。

その後、2009(平成21)年6月に「海外移住と文化の交流センター」としてリニューアルオープンし、現在、一般財団法人日伯協会を始めとする4社による共同事業体が指定管理者として運営に携わっています。このセンターでは、ブラジルをはじめとする南米の国々の発展に貢献した移住の歴史と意義を数多くのパネルや映像、資料で後世に継承するとともに、ブラジルを中心とする在住外国人の支援や芸術交流の場である多文化共生の拠点施設としての役割を担っています。

再現された当時の収容所内の部屋

ここがポイント!

2階の展示室には渡航前のセンターでの生活の様子や出港時の風景が紹介されており移住者が滞在時に過ごした部屋が忠実に再現されています。そこには収容所を出たあとの船内での生活を想定して天井が低く造られているなど当時の移住者たちの思いを体感することができますので、是非一度訪れてみてはいかがでしょうか。

(2017/09/21)