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「ニューノーマル」とは |ご存じ?Q&A

ニューノーマルは2007年から2008年頃の世界的な大恐慌時に生まれた言葉です。

経済学者や政策決定者たちの間に、後には近年の平均的な水準に復元するだろうという、共有された信念に警鐘を鳴らす議論の文脈から登場してきました。リーマン・ショックを含む一連の危機の前後で生じた避け難い構造的な変化を経て、「新たな常態・常識」が生じているという認識に立った表現になります。

昨今ニューノーマルは、新型コロナウイルス感染症の影響でよく目にするようになりました。日本では「新たな常態・常識」、「新常態」のほか、「新しい正常」などと訳されています。

新型コロナウイルスはいまだに猛威を振るっており、衰える気配は見えません。私たちの日常生活は仕事もプライベートも含め「新たな常態・常識」、すなわちニューノーマルへの移行を余儀なくされています。

手洗い、うがいや消毒だけでなく、マスクを着用しての人との面談・会議や外出は常識的なマナーとなり「病気だから」と特別視される理由はなくなりました。

また企業において、「働き方改革」の一環として育児や介護を理由とする在宅勤務は、かつては極めて限定的なものでしたが、今や環境が整っている企業はいつでも・可能な限り「在宅勤務(リモートワーク)」や時差出勤、フレックスタイムの活用を促進するよう政府・行政から推奨されてきています。

つまりニューノーマルとは、今は新型コロナウイルス感染症による影響から回復しても元の姿には戻れない、「ではどうするか?」と問われているのです。ウィズコロナは何をやるか、企業ならばその投資をどう回収するか、事業構想がないと生き残れないかもしれないということです。企業の体力や従業員の頑張りにも限界があることから、企業の体力が尽きる前にウィズコロナにあったサービスモデルを開発し、テクノロジーやコンテンツ、人材、あらゆるリソースを導入してニューノーマルを作り出すことが求められています。

一人ひとりがこれを理解し実践することが必要となるでしょう。

(2021/08/03)