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「マンスプレイニング」とは? |ご存じ?Q&A

マンスプレイニング(mansplaining)とは、英語で男性を意味する「man(マン)」と、説明する「explain(エクスプレイン)」を合わせて作られた造語です。男性が女性に対して高圧的な態度で、自慢げにいろいろ説明することをいいます。

欧米ではハラスメントの一種として社会的に知られており、日本においても男女平等や差別撤廃が叫ばれるなか、新語・流行語として使われはじめた言葉で、三省堂の「今年の新語2020」にも選出されています。

マンスプレイニングは、知識で相手に不快な思いをさせていることから、知的ハラスメントと呼ばれることもあります。また、マンスプレイニングをする人は、高学歴であることが多いといわれています。そして高学歴だからこそ、自分には知識がたくさんあると勘違いして、マンスプレイニングという知的ハラスメントをしてしまうのです。

マンスプレイニングをする男性は「女性だから」という理由だけで下に見る場合があります。女性の考え方をすぐに否定して自分の考えを押しとおし、髪型や服装まで「このように変えた方がいい」と、自分の思いどおりに女性を動かそうとします。

また、「すごい男性だと思われたい」という気持ちが強いのも、マンスプレイニングをする男性の特徴といえます。「女性に自分は賢い人間だと思われたい」という心理から、女性が何か少し質問しただけでも、そこから話を広げて、特に知りたくないことまで説明しようとします。

マンスプレイニングへの対処法としては、相手の話に反応しないことが重要です。イラっとする高圧的な態度をとられると、つい「でも・・・」と反論したくなるものですが、その行動は逆効果になります。マンスプレイニングをエスカレートさせないためにも、一定の距離感を保ち、相づちを入れつつ、「聞いています」というポーズをとって、さらりと聞き流してみましょう。それでも長々と話し出したら、途中で話をさえぎり、席を外すなど態度で示すことも有効です。

なお、マンスプレイニングのような言動は男性に限ったものではありません。全ての人が自分自身の承認欲求を満たすために、知的ハラスメントと思われるような言動をしていないか、常日頃から気を配ることが必要です。お互いに対等な立場で支えあい、思いやりを持った関係性を作っていくことが大切です。

(2024/03/29)