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焼肉・ホルモン文化と在日コリアン(1) |よくわかる人権講座

「焼肉にまつわる思い出話」

今回からは、「在日コリアンと焼肉・ホルモン」をテーマにします!

唐突ですが、中学生、高校生のころ、在日コリアン三世の私の家では週に一回、焼肉の日がありました。
焼肉用のガスコンロを部屋のテーブルにドーンと据えて、家族でそれを囲むのです。

焼いていたのは、バラ肉(牛の脇腹あたりの肉)、ミノ(牛の第一胃)、テッチャン(牛の大腸)といったところだったでしょうか。
バラ肉は、母の自家製のタレを揉み込んでから焼いていましたし、ミノやテッチャンは、ヤンニンジャン(唐辛子、ニンニク、酒、ごま油などで作った朝鮮半島の代表的調味料のひとつ)をからめていたのだと思うのですが、少し辛い、もみダレをして焼いていました。

後になって気づくことなのですが、我が家の焼肉の調理法は、実は朝鮮半島の伝統的な牛や豚の肉と内臓の調理法にのっとったものだったのです。

 

(2013/02/18)