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近世の祝福芸(3)「伊勢の大神楽」 |よくわかる人権講座

伊勢大神楽は、江戸時代の初頭に起こった獅子舞です。 その本拠地は、伊勢国桑田郡太夫村(三重県桑名市)と三重郡東阿倉川村(四日市市)の2ヵ所。現在は6組が活動し、宗教法人伊勢大神楽講社を組織しています。

大晦日に伊勢を発ち、約1年かけて各地の得意先を回り、暮れに伊勢に戻るそうで、現在も1年の大半は旅をしています。 12月23日には、各組の親方が伊勢大神楽の守護神とされる増田神社に拝礼する神講を行い、翌24日には増田神社ですべての伊勢大神楽の組が集まり、芸を奉納する惣舞を行っています。

旅先では得意先の家々をまわり、獅子を舞わせ、台所ではかまどの祓いをします。そして神社境内などでは、獅子を舞わせるだけでなく、放下芸と呼ばれる高度な曲芸を併せて演じています。

大阪府内を檀那場にしている組もあるようですから、ご覧になった方もいるのではないでしょうか。

(2013/11/25)