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おおさかじん(3) |なにわフィールドミュージアム

(3)「今宮と祇園祭」南海高野線今宮戎駅付近

京都の夏を彩る祭りといえば祇園祭です。
祇園祭といえば、長刀鉾などが京の町を巡行する様子ばかりが有名ですが、お祭りの間は八坂神社から大神輿3基が氏子にあたる町をめぐり、7日間にわたって御旅所に滞在してから、八坂神社に帰って来きます。

中世から近世にかけて、この三基の御輿のうちの一基を、大阪の今宮の人がかついでいたことはあまり知られていないのではないでしょうか。

大阪湾にほど近い今宮の人びとは、中世には今宮神人(いまみやじにん)と呼ばれ、自分たちがとった蛤などの海産物を朝廷に納めるかわりに、京都市中で海産物を独占的に販売する権利を持っていました。
祇園祭に参加するようになったのも、こうした朝廷に海産物を奉納していたことがきっかけで 朝廷から任じられたといわれています。
江戸時代には、祇園祭の際に今宮村から100人以上が上洛し御輿をかついでいたのだそうです。

(2012/11/28)