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商店街の総延長では日本一といわれている天神橋筋商店街。正月三が日や日曜、祝日となると、多くの人手でにぎわいます。高麗橋を出発して、天神橋筋5丁目(天五)を過ぎたあたりで東北に進路を変える亀岡街道の終点は京都府の亀岡市です。
さて天神橋筋6丁目(天六)には、北に隣接する長柄という地域があります。ここの人足がやや途絶えた街道沿いに大阪市立北霊園(斎場も隣接)があります。大阪に縁(ゆかり)の深い行基※(ぎょうき)の供養塔もあります。市街地の一角に広大な霊園がある理由は、江戸時代の「七墓」(千日前、鳶田、小橋、蒲生、葭田、浜、梅田)が1874年(明治7)年に周辺の阿倍野、岩崎、新田、長柄に移転・統合されたからです。この時つくられた長柄墓地が現在の霊園としてそのまま残っているのです。
街道を挟んで霊園の向かいには、1926(昭和1)年に、大阪市長柄宿泊所として創設されました。
現在は、社会福祉法人が運営する更正施設となっている大淀寮があります。ここでは主に日雇い労働に就いていて、病気やその他の事情により働くことができなくなった単身の労働者への生活(衣食住)や医療面でのサポートをおこなっています。その他、健康が回復してからの就労、自立支援もおこなっています。
大阪市には、こうした生活保護や就労支援の先駆的な役割を果たした施設がたくさんあります。
※行基※(ぎょうき):多くの道場や寺を建てた、奈良時代の僧侶。
(2012/11/28)