/*********************************************** * Style Sheet Switcher v1.1- © Dynamic Drive DHTML code library (www.dynamicdrive.com) * This notice MUST stay intact for legal use * Visit Dynamic Drive at http://www.dynamicdrive.com/ for this script and 100s more ***********************************************/
なんばにある家電量販店から少し東に歩くと墓地があります。
ここには道頓堀を開削した安井道頓のお墓もあるのですが、ここで紹介したいのは茜屋半七(あかねやはんしち)・美濃屋三勝(みのやさんかつ)という人の供養塔です。
元禄8年(1695)に千日前の墓地で半七と三勝の二人による心中事件がありました。
この事件は評判になり、すぐに二人を主人公にした歌舞伎「三勝半七艶姿女舞衣(さんかつはんしちあですがたおんなまいぎぬ)」が上演されました。
その事件の主人公である二人の供養塔がここにあるのです。
ですが、ちょっと気になることがあるのです。『南総里見八犬伝』などで知られる曲亭馬琴が大坂へ旅行に来ているのですが、その時に三勝・半七の供養塔も見に来ています。
ですが、馬琴は「話で聞いてたのとどうも違うぞ」と首をかしげています。
実は、三勝・半七の墓・供養塔とされるものは、千日前のあたりにはいくつもあったようなのです。
馬琴のように、これを見にわざわざ江戸から来る人もいるくらいですから、お墓だって立派な観光資源です。
それで競って観光名所として売り出すために、供養塔を建てたというわけです。
なんとも商魂たくましい大阪らしいお話しです。
(2012/11/30)